

CURRICULUM
カリキュラム
フードツーリズムの一環として、大阪、関西の料理人や飲食関係、食を目指す人、大阪に興味を持っている方々、学び直しの時です。自分の生まれた場所、父や母が住み愛した町の歴史や食文化に触れて見ましょう。大阪文化の第一人者 大阪大学名誉教授橋爪節也、大阪のフードライター第一人者 曽我和弘、大阪食文化の第一人者 田中愛子が多角的なアプローチで大阪の食文化の歴史や大阪の可能性を楽しく学ぶコースです。
■受講料 1 回-¥ 回8,000+消費税×12 回
■フードスタディーズ オブ 大阪 修了証授与
大阪フードヒストリー
まず前時代の日本の食文化について知っておこう調味料と料理法が普及するまでの前時代
■塩をつけて食べる食習慣と発酵塩蔵食品( 穀醤 こくびしお・ 肉醤 ししびしお・ 草醤 くさびしお)の時代
■貴族が支えた日本の食文化(奈良時代) 牛乳の登場・加工菓子の出現・粥や酒の活用
■平安文化と食物…和食の基礎と誤解されがちな平安食文化
■鎌倉幕府と醤油の誕生…武家の食事と、僧・覚心による調味料の変革
オプション | 元「御所坊」総料理長・河上和成より蘇の作り方を学ぶ |
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室町時代に見られる食の形態
■米の常食化
■宴席の献立
■本膳料理
■調味料の一般化

戦国武将が紡いだ
和食完成形への行方
■なぜ茶の湯が流行ったか
■南蛮渡来の料理と食材
■信長・秀吉・家康の食風
■懐石料理の登場
■名物味噌から見る武将(戦国大名) の実力
なぜ大坂が天下の台所といわれたのか
■昆布・鰹によるだし文化
永代濱に見るだし文化発祥説
今の靭公園辺りにあった永代濱には、干物店が軒を連ね、そこに集まる昆布や鰹で、現行の和食の基礎を成すだしが生まれたといわれる。なぜ大坂でだし文化ができたのかを歴史的検証から辿る
■専門家(浪花昆布・小濱敬一社長) が語る、昆布の現状とその行方
昆布の種類ごとの解説と、昆布不漁にあえぐ北海道の現状。なぜ海外のものは、日本産と同レベルに扱えないのかなど、昆布に関する知識をその専門家(昆布メーカー)から聞く

■煮出し師(元太鼓亭職員で「だし蔵」主人の福本康利) が語る鰹節と雑煮の活用法
だしについての蘊蓄と鰹だし、雑節でのだしについて幅広い見解から各々の特徴と使用法を教えてもらう
オプション | 昆布各種と、鰹節、雑節についてその風味を味わってみる→和食に用いて料理を試食する |
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「だし蔵」で造るオリジナルだしづくり→煮出し師がアドバイスするオリジナルだしの構成ポイント |
大坂のこけら寿司・江戸のにぎり寿司
■歴史から辿る寿司の系譜
本なれ → 生なれ → 早寿司 → 箱寿司 → こけら寿司 → 稲荷寿司
各々の寿司ができた時代と特徴について
■なぜ江戸でにぎり寿司がブレイクしたのか?
■大阪のこけら寿司とその盛衰物語
■かつてファストフードだったにぎり寿司がなぜ高級化したのか?
■お酢博士(ミツカン・赤野裕文)による酢的考察(寿司と酢の相関について)
粕酢・米酢・黒酢の文化論

オプション | バッテラ発祥の店「寿司常」で本物のバッテラを味わう |
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飲食店の発祥は大坂にあり!
「浮瀬」がもたらした外食革命
■「浮瀬」に見る江戸時代の飲食店
■明暦の大火後に江戸で流行した奈良茶飯屋とは・・・
■江戸時代の飲食店って本当はこんな感じ(時代劇での間違い探し)
■東京の天ぷら・鰻・寿司が今でも有名なのは江戸時代に因があった
■助六寿司、天ぷら、けんどんなどに見られるネーミングの妙

大坂のそば、江戸のうどんという構図が
なぜ逆転したのか?
■大坂の「砂場」の長寿そばに見る、そば店の隆盛
■そばの歴史を巡ってみると…。そばからわかる江戸時代の風俗と食文化
■うどんは、なぜ大阪の文化になったのか?
■伊勢参りに起因する素麺の技法


「摂津名図会」から読み解く、大坂の名所とその文化
■三大市場(堂島米市・雑喉場魚市・天満青物市) と町人文化
■有馬山の温泉郷と、箕面山の錦の滝
■新町の賑わいと、北新地
■江戸の大坂とは、どんな町だったのか?
■大坂の祭りから検証する町の文化性
オプション | 有馬温泉「御所坊」が江戸時代の献立を再現 |
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講師
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橋爪 節也
大阪大学
総合学術博物館名誉教授、美術史 -
曽我 和弘
(株)クリエイターズファクトリー 代表
地方創生プロデューサー
フードライター -
田中 愛子
〈食文化・料理学〉